「このまま何も変わらず、歳を重ねていくのが怖い」
40歳を迎えたとき、ふとそんな不安が胸をよぎりました。
気づけば、周りの友人は出世したり家庭を築いたりと、順調に人生を進めているのに、
僕はこれといった実績もなく、自信もなく、ただ年齢だけが増えていった——。
20代、30代と、頑張ってきた“つもり”ではありました。
でも現実を見れば、何も形にできていなかったことにようやく気づいたのです。
あの頃の僕には、「正しい努力の仕方」も、「学ぶことの意味」もわかっていませんでした。
だからこそ、空回りしていた。
そして、「自分はきっとダメな人間なんだ」と思い込み、立ち止まってしまっていたんです。
でも、そこで終わるわけにはいきませんでした。
40歳の今だからこそ、これからの人生を立て直すチャンスがある。
そう思った僕は、“学び直すこと”から再スタートを切ることに決めました。
この記事では、30代まで何も成し遂げられなかった僕が、
どのようにして「学ばない人生」から抜け出し、考え方を改めていったのか、
その実体験をもとにお伝えしていきます。
もしあなたも「このままでいいのか？」と感じているなら、
この記事が“変わるためのきっかけ”になるかもしれません。
第1章｜なぜ僕は何も成し遂げられなかったのか？
40歳になるまで、僕は自分なりに「頑張っているつもり」でした。
仕事では与えられた業務をこなし、生活費を稼ぎ、時間があれば趣味や遊びにも手を出していた。
けれど、あるときふと気づいたんです。
「これまでの人生で、自分は何かひとつでも誇れることを成し遂げただろうか？」
そう自分に問いかけたとき、胸を張って「これだ」と言えるものが、何もなかったのです。
なぜ、そうなってしまったのか。
その原因を掘り下げていくと、ひとつの結論にたどり着きました。
それは──
「そもそも努力の方向が間違っていた」ということ。
正しい努力ではなく、「やった気になっていただけ」。
行き先もわからずに走り回り、結局は空回りしてばかりの人生でした。
その背景には、根本的なマインドのズレがありました。
「人からよく見られたい」
「失敗するのが怖い」
「できるふりをして、安心したい」
そんな気持ちが無意識に行動を支配していて、
本当に必要なことに目を向けず、自分の成長から逃げていたのです。
本気で「このままじゃダメだ」と思ったのは、40歳目前になってからでした。
人生の折り返し地点に差しかかり、このまま何も変えなければ、
きっと10年後、20年後も、同じように後悔している。
そう思った僕はまず、「学ぶこと」から始めました。
何を学べばいいのかもわからなかったけれど、
とにかく自己啓発書や成功者の話に触れることから始めたのです。
特に心を動かされたのは、林修先生、成田悠輔さん、森岡毅さんといった知識人たちの話でした。
彼らは単なる知識だけではなく、
「なぜ人はこう動くのか？」「どうすれば成果が出るのか？」という人間の本質を捉え、
理論と実践のバランスを持って人生を切り開いていることが伝わってきました。
僕はそれまで、「何となくの気合」や「勢い」に頼って生きていたのだと、彼らの話から思い知らされました。
ここから少しずつ、僕の中で“何かが変わり始めた”のです。
自分を見つめ直すことで、過去の失敗の原因も見えてきた。
そして、「今からでも遅くない」と思えるようになったのです。
第2章｜『バカと無知』で気づいた、自分の愚かさ
学び直しのきっかけになった本のひとつに、橘玲さんの『バカと無知』があります。
この本は、タイトルこそ刺激的ですが、内容は極めて本質的。
「なぜ人はバカな行動をとってしまうのか？」という問いに、進化心理学や行動経済学の観点から明確な答えを示してくれる一冊です。
読んでいて、何度もページをめくる手が止まりました。
なぜなら、そこに書かれていた“バカの特徴”が、まさに過去の自分だったからです。
本の中では、こう語られています。
バカな人ほど、「自分は有能だ」と周囲にアピールしようとする。
なぜなら、自分の能力が低いことがバレると、集団から排除されてしまうからだ。
この一文を読んだ瞬間、胸がズキンと痛みました。
僕自身、過去に「できる人間に見られたい」と思っていたことがあります。
知識もないのに知ったふりをしたり、他人より優位に立ちたいという見栄から、
つまらない自慢話をしてしまったこともありました。
でも今思えば、それは自信のなさの裏返しだったのです。
一方で、有能な人ほど自分の力をひけらかさない──という指摘にも、強く納得しました。
本当に実力がある人は、自分を誇示せず、
必要なときにだけ静かに結果を出す。
なぜなら、目立ちすぎると攻撃されるリスクがあることを、自然と理解しているからです。
この視点は、僕にとって大きな学びでした。
「なぜ過去の自分は失敗続きだったのか？」
その答えが、この本の中にあったのです。
実際、僕は“賢そうに見える自分”を演じるばかりで、
本当に学ぶべきことからは目を背けていました。
結果も出せていないのに、「自分はできる」と思い込んでいた。
それがどれだけ愚かだったか、ようやく気づけたのです。
でも、気づけたということは変われるということ。
この本を読んで、「僕は変われるかもしれない」と思えたことが、人生を前に進める大きな一歩になりました。
あなたは、自分がバカだったと気づける勇気がありますか？
痛みを伴う問いかけかもしれませんが、
それこそが変化のスタートラインです。
第3章｜学ばない人の末路を、父親から学んだ
僕が「今、学び直さなければ手遅れになる」と実感したのは、
父の姿を通して“学ばないことのリスク”を目の当たりにしたからです。
ある日、僕は父（当時74歳）に『7つの習慣』という本を手渡しました。
「これはすごく大切なことが書かれているから、読んでみてほしい」
そう伝えると、父は「わかった」と本を受け取ってくれました。
でも、それっきりでした。
1ヶ月以上経っても、本は机の端に置かれたまま。
ページが開かれた形跡はなく、うっすらとホコリがかかっていました。
当初は「目が悪くて読みにくいのかもしれない」と思いました。
でも次第に分かってきたのは、“読む意欲そのものがない”という事実です。
父は、30年以上前の自分の成功体験を今も誇らしげに語ります。
「昔は営業でトップだった」「会社から表彰された」
確かに当時はすごかったと思います。
でも、今の時代とはまるで状況が違います。
ネットやSNSが当たり前になり、働き方も価値観も大きく変化した今、
昔のやり方がそのまま通用するとは限りません。
それでも父は、新しい考え方や情報にはほとんど耳を傾けず、
「自分はもう十分わかっている」と言わんばかりの態度を崩しません。
このとき、僕は心の底からこう思いました。
「こうなりたくない」
「今、学ばないと自分も同じ道をたどるかもしれない」
学びを止めた瞬間、人は成長も止まり、
過去の成功体験にすがり続ける“昔の人”になってしまう。
それが、父の姿を通じて突きつけられた現実でした。
年齢を重ねるほど、「新しいことを学ばない理由」は増えていきます。
- 目が見えにくくなった
- 記憶力が落ちてきた
- 考えるのが面倒になった
- 自分のやり方を変えたくない
でも、それらに甘えて学ぶことをやめた結果が、
“変われなくなった大人”の姿なのです。
僕はその姿を反面教師にしました。
「今からでも遅くない」
「だからこそ40代の今、学び直そう」
そう決意できたのは、父が教えてくれた“無言のメッセージ”だったのかもしれません。
第4章｜「普通」の呪縛と、母親との対話から見えた真実
僕の母は、何かにつけて「普通にしなさい」と言う人でした。
「普通は大学に行くもの」
「普通は就職して会社で働くもの」
「普通の人生を送りなさい」
小さな頃から何度となく言われてきたこの“普通”という言葉。
当時は反発もできず、「そういうものなんだ」と思い込んでいました。
でも大人になった今、あらためてこう思います。
そもそも、“普通”って何なのでしょうか？
とくに印象に残っているのは、僕が20代のとき、うつ病を患って会社を辞めたときのこと。
母は泣きながら、こう叫びました。
「なんであんたは普通の生き方ができないの！」
その瞬間、「ああ、自分は母にとって“失敗作”なんだな」と感じたのを、今でも忘れられません。
僕は母に聞きました。
「普通って、何？」と。
すると返ってきたのは、
「そんなこともわからないの？ 普通っていうのは、一般的な家庭のことよ！」
という怒り交じりの言葉。
でも“一般的”なんて、人や時代によっていくらでも変わるはずです。
「普通」という言葉を使えば使うほど、個人の価値観や生き方を否定することになります。
それに気づかずに生きていたことが、僕にとっては大きな呪縛になっていたのです。
転機になったのは、心理カウンセラーの「るろうに」さんのYouTube動画でした。
その中で語られていたのが、次のような内容です。
「“普通”という言葉を頻繁に使う人には注意してください。
自分の価値観を他人に押しつける心理が隠れている可能性があります。」
この言葉を聞いたとき、まさに母の姿が頭に浮かびました。
もちろん、母に悪気はなかったと思います。
自分が正しいと思っていることを、ただ一生懸命伝えていただけかもしれません。
でもその価値観が、僕にとっては「人生を縛るルール」になっていたのです。
僕は母のようになりたくないと思いました。
自分の考えが“正しい”と思い込み、相手の自由を奪ってしまうような人にはなりたくない。
だからこそ今、自分自身の言葉や態度に気をつけています。
「相手に押しつけていないか？」
「違う考えを受け入れられているか？」
40代になった今、そうした問いかけを自分にしながら、人と向き合うようになりました。
人生には“普通”なんてない。
あるのは「その人にとっての幸せな選択肢」だけです。
そのことに気づけたのは、母との衝突と葛藤があったからこそ。
だから今は、あの言葉を感謝とともに受け止められるようになりました。
第5章｜お金の稼ぎ方すら、教わった“常識”が間違っていた
「会社で働くことが、正しい生き方」
「安定した仕事に就くのが、大人として当然」
僕の親世代、特に母はそうした価値観を強く持っていました。
そしてその価値観は、僕にも“常識”として刷り込まれていたのです。
でも社会に出てみて、会社員として働いてみて、
何かがおかしいとずっと感じていました。
僕は20代の頃、うつ病をきっかけに会社を辞めました。
それを母に伝えたとき、まるで僕の人生が終わったかのように泣かれたことを覚えています。
そして、こう言われました。
「なんであんたは“普通”の生き方ができないの！」
母にとって“お金を稼ぐ”ということは、「会社員として働く」こととイコールでした。
会社に勤めて、安定した収入を得て、毎月の給料日に安心を得る──
それ以外の働き方や収入の得方は、想像すらしたことがなかったのでしょう。
でも、僕はずっと疑問を感じていました。
- 街には個人でお店をやっている人もいる
- フリーランスとして自由に働いている人もいる
- ネットでビジネスをしている人だっている
それなのに、なぜ「会社員」だけが正解なのか？
それ以外は“まともじゃない”とされるのか？
そして気づいたのです。
親が教えてくれた“お金の稼ぎ方”は、もはや時代遅れかもしれないと。
実際、今の時代にはいろんな稼ぎ方があります。
- ブログや物販など、ネットを使った副業
- YouTubeやSNSでの情報発信
- 投資や資産運用による収入
- スキルを活かしてフリーランスで働く
もはや「会社に所属している＝安定」という時代ではなくなりつつあります。
もちろん、どの道を選んでもラクな方法なんてありません。
努力や工夫は必要ですし、最初は不安もあります。
でも、選択肢があることを知っているだけで、
「人生の幅」は一気に広がると僕は感じました。
僕が本当に後悔しているのは、「もっと早く気づいていればよかった」ということです。
親の価値観をそのまま鵜呑みにしていたせいで、自分の可能性を狭めてしまっていた。
でも今は、自分で働き方を選び、学びながら人生を立て直している最中です。
「正社員じゃないとダメ」なんてことはありません。
あなた自身に合った働き方を選べばいい。
それが“常識”にとらわれない、新しい人生の始まりだと思います。
第6章｜40代こそ学び直しのラストチャンス
40歳になってから、僕は強く実感しています。
「今、学ばなければ、もう手遅れになるかもしれない」と。
20代や30代の頃は、「まだ時間がある」と思っていました。
でも、40代に入ってはっきり分かったのは──
これまでの延長線では、もう前に進めない。
人生を変えたければ、“学び直し”が必要だということです。
■ なぜ「今」なのか？
それは、体力・集中力・脳の柔軟性が、
まだギリギリ残っている年齢だからです。
50代、60代になると、目も疲れやすくなり、
新しい情報の吸収や、長時間の読書・学習も難しくなってきます。
「あとで学べばいい」と思っていても、
その“あと”には、もう学べる余力が残っていない可能性があるのです。
その現実を突きつけてくれたのは、やはり父の姿でした。
僕が父（当時74歳）に『7つの習慣』という本を手渡したとき、
彼は受け取ってくれたものの、1ページも開かずに放置されたままでした。
理由を聞くと、「字が小さくて読めない」「今さら読んでも意味がない」と。
その言葉に、僕はショックを受けました。
父は過去の経験を頼りに、今も生きています。
けれどその“経験”は、現代の価値観やスピードにはもう通用しません。
だからこそ、学びを止めた人間は、過去に縛られたままになるのだと強く感じました。
僕自身も、何度も「もう遅いんじゃないか」と不安になったことがあります。
でも、学び始めて分かったのは、
遅いかどうかじゃない。
「今、気づいたこと」が何より大切だということ。
40代という年齢は、人生を変える“最後の助走期間”です。
今ここで学び直せば、50代以降に自分らしい生き方ができる。
でも、ここで立ち止まってしまえば、
その先は“後悔”で埋め尽くされるかもしれない。
知識を得ることは、未来の自分を守ることです。
- 家族や部下に、時代遅れなアドバイスをしないために
- 自分の固定観念で、誰かを傷つけないために
- 社会の変化に対応し、選択肢を持ち続けるために
学びは、自分だけのためではなく、人間関係を円滑にし、信頼を得る土台にもなります。
人生100年時代と言われる今、40代はまだ折り返し地点。
残りの50〜60年をより良く生きるためには、
「今ここで、自分をアップデートできるかどうか」が、
その後の人生を大きく左右すると僕は思っています。
まとめ｜あなたは、これからの人生をどう生きますか？
「もう40代だから…」
そんなふうに、自分の可能性にフタをしてしまっていませんか？
僕自身、30代までの人生で何ひとつ成し遂げたことがなく、
ただ年齢だけを重ねてきたという現実に直面しました。
- 努力の方向性を間違え続けたこと
- 親の価値観に縛られていたこと
- 自分の無知さに気づけなかったこと
これらに向き合ったのは、40歳になってからでした。
でも、だからこそ断言できます。
気づけた“今”こそが、変われる最大のチャンスだということ。
人生はいつでもやり直せます。
ただし、それは「気づいて」「学んで」「動いた人」にしか訪れません。
僕は本を読み、成功者の話を聞き、
ときに恥ずかしいほど愚かな自分と向き合ってきました。
そこから少しずつですが、自分を変える手応えを感じています。
40代という年齢は、過去の後悔と、これからの希望が交差するタイミングです。
このタイミングを逃せば、今後は学ぶ体力も意欲も失われていくかもしれません。
もしあなたが、
- 今のままでいいのか不安に感じている
- 人生を立て直したいと思っている
- 学ぶことから逃げてきたと感じている
のであれば、今日からでいい。
たった1冊の本を読むことからでも構いません。
YouTubeで誰かの考え方を聞くのでもいい。
小さな行動が、未来を大きく変えるきっかけになると、僕は信じています。
あなたは、これからの人生をどう生きますか？
この問いに、自分なりの答えを出せたとき、
きっとあなたの人生は前に動き出します。
僕も、今日また一歩を踏み出します。
一緒に、自分らしい人生を作っていきましょう。
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