仕事が決まってないのに辞めた40代男性のリアル体験談|不安と後悔を乗り越えた僕の選択

「仕事が決まってないのに辞めるなんて、無謀じゃないか?」
そんな声が聞こえてきそうですが、僕は40代のとき、次の仕事が決まっていないまま会社を辞めました。

辞めた理由は単純な「逃げ」ではありません。
当時の職場は、ハラスメントまがいの言動と将来性のない環境が蔓延していて、限界だったんです。

決定的だったのは、82歳の社長にこう言われたことでした。

「この仕事ができないなら辞めてくれ」

会社の実態や現場の苦労を理解せず、時代錯誤なやり方を押しつけてくるトップに、
これ以上ついていっても、自分の未来はないと思いました。

結果、社会保障的にも自分にとって有利なタイミングを見極め、退職を決断。
でも、そのあとに待っていたのは、自由ではなく“プレッシャーと不安”の連続でした。

この記事では、会社を辞めた僕が経験した「リアルな現実」と、
それをどう乗り越えていったのかを、包み隠さずお伝えします。

今まさに「仕事を辞めるか悩んでいる方」や「退職後が不安な方」に向けて、
ひとつのリアルな選択と、その先にある気づきを共有できればと思います。

第1章|仲間を置いて辞めた葛藤

退職して最初に襲ってきたのは、「仲間を置き去りにしてしまった」という強い罪悪感でした。

僕が辞めた会社は、決して良い職場環境ではありませんでした。
理不尽なトップダウン、機能しない組織、人間関係のストレス。
それでも、一緒に働く仲間たちとは苦労を分かち合い、支え合ってきた実感がありました。

そんな仲間たちを残して、自分だけが会社を辞める。
この決断が正しいのかどうか、何度も自問自答しました。

「逃げたんじゃないか?」
「彼らを見捨てたのか?」
そんな思いが頭の中をぐるぐると回り続けて、胸の奥が重くなるような日々が続きました。

悩んだ末に、僕は労働基準監督署に相談に行きました。

そこで言われたのは、とてもシンプルでまっすぐな言葉でした。

「あなたの人生なんです。まずはご自身の幸せを優先してください。」

この言葉を聞いたとき、涙が出そうになりました。

仲間のことを思う気持ちは確かにある。
でも、自分を犠牲にし続けていたら、きっとどこかで壊れていた。
そうやって自分を納得させることで、少しずつ前に進む覚悟が固まっていきました。

誰かを救う前に、自分を救わなければならない。
その順番を取り違えないことが、実はとても大切なんだと、この時にようやく気づいたんです。

第2章|退職後に変わった日常と“周囲の視線”

会社を辞めると、生活はガラッと変わります。
朝はスーツを着て出勤していた自分が、今では平日に私服でフラッと外に出かけるようになった。
見た目は小さな変化かもしれませんが、これが意外とメンタルに響いてきます。

僕の自宅はマンションです。
平日の昼間、エレベーターで住人とすれ違うたびに、どこか気まずさを感じていました。

「この人、最近スーツ着てないな」
「仕事してないのかな?」

そんなこと、誰も口にしていないのに、勝手に想像してしまうんです。
実際には他人はそれほど気にしていないのかもしれない。
でも、自分自身が「無職になった」という現実を一番意識していたのだと思います。

社会のレールから一歩外れると、たったそれだけで、居心地の悪さを感じる。
これまで“会社員”という肩書きに守られていたことに、改めて気づかされました。

だけど、そんな日々の中で、僕の中にひとつの変化が生まれました。

「僕は、僕の人生を生きているんだ」

他人の視線や評価を気にしていたら、結局また同じ場所に戻ってしまう。
40歳という節目の年に、思い切って仕事を辞めたのは、自分の人生を変えたかったから。

だからこそ、「どう見られるか」よりも、「どう生きたいか」を選ぼう。
そう思えるようになったことは、退職後に得られた大きな気づきでした。

第3章|“他人軸”から“自分軸”へ

会社を辞めて時間ができると、自然といろんなことを考えるようになります。
特に、自分がこれまでどう生きてきたのか。
その“軸”について、改めて向き合う時間が増えました。

振り返ってみると、僕はずっと“他人軸”で生きてきたと思います。

周囲からどう見られるか、
上司や親にどう評価されるか、
「これをやっておけば間違いない」という“正しさ”に沿って行動することが多かった。

でも、いくら他人の期待に応えても、どこかで疲れてしまうんです。
誰かの「理想の自分」を演じ続けて、本当の自分が見えなくなっていました。

そんな自分に、退職後、ようやく気づきました。

「何が正しいか」じゃなく、「自分がどうしたいか」が一番大切なんじゃないか。

会社を辞めてからは、周囲の声や評価よりも、自分の感覚を大事にするようになりました。
たとえ誰かに否定されたとしても、自分が納得していればいい。
そう思えるようになったことで、少しずつ心が軽くなっていきました。

「こうあるべき」ではなく、「こうありたい」を選ぶ。
それが“自分軸”で生きるということなんだと、今は実感しています。

人生のハンドルを自分で握る感覚。
それこそが、会社を辞めたあとに手に入れた、何よりも大きな変化でした。

第4章|収入ゼロの不安と、情報発信という挑戦

会社を辞めたその瞬間から、収入はゼロになりました。
毎月決まって振り込まれていた給料は途絶え、残高は減る一方。
「貯金が底をついたらどうしよう」「次に何をすればいい?」という不安は、想像以上に大きなものでした。

でもその一方で、心のどこかに「今しかない」という前向きな気持ちもありました。

僕が選んだのは、情報発信という働き方です。

ブログ、note、SNS——
これまでの人生で経験してきたこと、悩んできたこと、気づいたことを文章にして発信し、
必要としている人に届けていく。
そして、そこから少しずつ収益を生み出せるように工夫していく。

もちろん、すぐにお金になるわけではありません。

アクセスが伸びない日もあるし、反応がないと自信が揺らぐこともあります。
でも、自分の言葉で発信することには大きな意味があると思っています。

特に僕の場合、会社員として生きてきた中で感じた「違和感」や「苦しさ」は、
きっと他の誰かも感じているものなんじゃないかと思うんです。

誰かが悩んでいるその問題に、僕の経験が役立つなら。
それが社会貢献にもなり、自分の収入にもつながるなら。
こんなにありがたい働き方はない。

ただし、ここで大切にしているのは「誠実さ」です。

読者の不安を煽って、都合のいい情報だけを見せるような発信ではなく、
ちゃんと自分の言葉で、嘘なくリアルを伝える。
そのうえで、必要な情報やサービスにつなげていく。

収益化を目指すことは悪いことではない。
大切なのは、「誰かの役に立ちたい」という気持ちがあるかどうか。
僕は今も、その信念を大切にしながら、毎日少しずつ前に進んでいます。

第5章|お金・ビジネス・価値観のリアル

仕事を辞めて無収入になると、改めて「お金」について深く考えるようになります。

生活費、家賃、スマホ代、保険……
どれだけ節約しても、生きていく以上お金は必要です。

そんな現実のなかで、僕は「どうやって稼ぐか?」ということと同時に、
「どんな価値観でお金と向き合うか?」を考えるようになりました。


■稼ぎ方には、2つの極端な道がある

僕の中で、お金の稼ぎ方には大きく分けて2つあると感じています。

ひとつは、言葉や心理を巧みに使い、短期間で大きく稼ぐ方法。
マーケティングのセンスや表現力があれば、短期的に結果が出やすいです。
ただし、やり方次第では誇大表現になったり、人を惑わせてしまうリスクもあります。

もうひとつは、地道に価値を届けながら、少しずつ信頼と収益を積み上げる方法。
コツコツと努力が必要ですが、誠実に続ければ、長期的な信頼と安定につながります。


■僕が選んだ道と、信じていること

正直に言うと、僕は前者寄りのスタンスです。
ビジネスである以上、「しっかり収益化したい」という気持ちはあります。

でもだからといって、嘘をついて稼ぎたいとは思っていません。

「相手にもメリットがあり、自分も利益を得られる」
そんなWin-Winの関係を築ける情報発信が、自分の理想です。

表面的にきれいごとだけ並べるのではなく、
リアルな悩みや失敗、そしてそこから得た教訓を正直に伝えていく。
それこそが、誰かの心を動かし、結果として収入にもつながっていく——
そう信じて、僕はこの道を選びました。


今の僕に大きな実績があるわけではありません。
でも、自分が納得できる価値観とスタンスで動けている今のほうが、
以前よりもずっと“豊か”だと感じています。

まとめ|僕が「辞めてよかった」と思える理由

40代で仕事を辞めるというのは、大きな決断でした。
次の仕事が決まっていない状態での退職には、不安もリスクもありました。

実際、退職後は収入がなくなり、周囲の視線が気になり、
「これで良かったのか?」と何度も自分に問いかけました。

でも、今の僕はこう思っています。

「辞めてよかった」
「自分の人生を、ようやく自分で生き始められた」って。

会社にいた頃は、心のどこかで“我慢するのが当たり前”だと思っていました。
理不尽な社長の言葉、壊れた人間関係、自分らしく生きることを諦めた働き方。
そんな毎日に慣れすぎて、自分の本音さえ見失っていた気がします。

退職してからは、何もかもが不安定になりました。
でもその不安定さの中で、ようやく**「自分で選ぶ人生」**が始まりました。

たとえ今は大きな収入がなくても、
自分の価値観で生き、自分の言葉で発信し、誰かの役に立てているという実感がある。
それだけで、会社にいた頃よりずっと満たされています。


もし、今この記事を読んでいるあなたが、
「辞めたいけど次が決まっていない」
「このままでいいのか不安」
そんな気持ちを抱えているのなら——

どうか覚えておいてください。

会社を辞めることは、逃げではありません。
自分の人生を取り戻す“勇気ある選択”です。

もちろん、状況は人それぞれ。
辞めるのが正解とは限りません。

でも、「自分の心を大切にしていい」という考え方は、
誰にとっても等しく大切なはずです。

40代で仕事を辞めた僕の経験が、
あなたの決断や、これからの人生に少しでも役立てば嬉しいです。

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