やりたいことが分からない40代へ|自分の適性が見えなかった僕が前に進めた方法

「自分が何をしたいのか分からない」
そう思いながら、気づけば40代を迎えていました。

これまで何となく働いて、何となく毎日をこなしてきた。
周りから見れば、真面目に働いている普通の社会人。
でも心の中では、ずっとモヤモヤした感覚を抱えていました。

「このままで本当にいいのだろうか」
「やりたいことって、どうやって見つけるんだろう」
そんな問いが、頭の中を何度もよぎります。

ネットを見れば「自分らしい働き方」や「好きを仕事に」なんて言葉が並んでいますが、
そもそも“好きなこと”が分からなければ、どうすればいいのかすら分かりませんよね。

僕もずっと、自分の適性や本当にやりたいことが分からずに悩み続けてきました。
でも38歳のとき、小さなきっかけから“自分を知る”という作業に向き合ってみたことで、少しずつ前に進めるようになったんです。

この記事では、

  • やりたいことが分からず苦しかった過去
  • 自分の中の“好き”を整理したプロセス
  • 実際にやってみて効果を感じた自己分析の方法

について、僕自身の体験をもとにお伝えします。

「何がしたいか分からない」と悩んでいるあなたに、少しでも参考になれば嬉しいです。

やりたいことがなくても、自分を責めなくていい

30代後半になっても、「自分はこれがやりたい」とはっきり言えるものがありませんでした。
仕事はしている。生活もできている。
でもどこかで、「本当にこれでいいのか?」という気持ちが消えなかったんです。

38歳のとき、僕はダブルワークでアルバイトをしていました。
朝から晩まで働き詰めで、体力的にも精神的にも限界が近づいていた頃です。
ある日、ふと立ち止まってこう思ったんです。

「このまま年を重ねて、本当に後悔しないだろうか?」

そのとき初めて、自分の本音に向き合った気がしました。
そして気づいたんです。
やりたいことが見つからないのは、決して恥ずかしいことじゃないって。

世の中には、やりたいことが見つかってそれを仕事にしている人もいれば、
「これが正しい」と思って進んできた道が、実は違ったと後から気づく人もいます。

誰もが順調に生きているわけじゃないし、全員が自分の適職に出会っているわけでもない。
人生に“正解”なんてないんだと、少しずつ思えるようになっていきました。

そこから、自分を責めるのをやめることにしたんです。
他人の基準じゃなくて、自分がどう感じるかを大事にする。
「立派な仕事かどうか」「人にすごいと思われるかどうか」なんて、もうどうでもいい。
自分の人生は、自分が納得して生きるものだと、考え方を切り替えるようになりました。

少しずつ、自分の心が軽くなっていったのを覚えています。

自分の“好き”を整理して気づいたこと

自分を責めるのをやめたことで、ようやく少しだけ心に余裕が生まれました。
そして次にやったのが、「自分が何を好きなのか」を見つめ直すことでした。

最初から明確な答えが出るわけじゃありません。
でも、これまで見過ごしてきた感覚に目を向けてみると、いくつかの“好き”が見えてきたんです。

たとえば僕は、飲食が好きです。
食べるのも作るのも楽しめるし、人に振る舞うのも嫌いじゃない。
それから、パソコン作業も苦になりません。
黙々と文章を書いたり、情報をまとめたりすることはむしろ落ち着く時間でした。

人と話すことも好きです。
ただし営業のように商品を売り込むのはどうも苦手で、
どちらかというと、じっくり話を聞いたり、誰かの悩みを整理してあげるような関わり方のほうがしっくりきます。

こうして書き出してみると、
「飲食」「パソコン」「人と話す」……と、なんだかバラバラに見えます。
これらすべてを満たすような仕事なんてあるのか?と疑問に思うかもしれません。

でも、そうやって全部を一気に満たそうとしなくてもいい。
まずは「自分が無理なくできること」「ちょっとでも楽しめること」から始めればいいんだと気づいたんです。

僕の場合は、パソコンで文章を書くことを選びました。
ブログを書いてみたり、自分の経験を発信してみたり。
最初は誰に読まれるわけでもなかったけれど、
それでも「悪くないな」と思える時間が増えていったんです。

たとえすぐに答えが見つからなくても、
自分の“好き”に少しずつ触れていくことで、人生はちゃんと動き出す――
そんな実感を得ることができました。

自分の“好き”を行動に変えて整理してみた

自分の“好き”を整理していく中で、もうひとつ意識したことがあります。
それは、「名詞ではなく動詞で考える」ということです。

たとえば、「サッカーが好き」と言っても、人によってその“好き”の中身は違います。
プレイするのが好きな人もいれば、戦術を考えるのが好きな人、応援するのが楽しい人もいますよね。
同じ「サッカー好き」でも、実際に心が動いているポイントはまったく違うわけです。

僕自身も、自分の“好き”をもっと深掘りしてみたくなりました。
そこでやってみたのが、ポストイットを使って「好きなことを動詞で50個書き出す」という方法です。

「料理を作るのが好き」
「文章を書くのが好き」
「人の話を聞くのが好き」
「考えを整理するのが好き」
「ドライブで遠出するのが好き」
「新しいことを調べるのが好き」

こんなふうに、“どんな行動が好きなのか”という視点で書き出していくと、思っていたよりもたくさん出てきました。

50個という数はなかなか大変でしたが、
出し切ったあとには不思議と自分の傾向が見えてくるんです。

僕の場合は、
・ひとりで黙々と作業するのが好き
・人のために何かをするのが好き
・深く考えて言葉にするのが好き
そんな傾向があることに気づきました。

そこから、「自分にはどんな働き方が合っているのか」「どんな関わり方が心地いいのか」が、少しずつ見えてきた気がします。

完璧に分析する必要はありません。
大切なのは、“今まで無意識だった自分の好き”を、意識して言葉にしてみることなんです。

それだけで、自分のことをちょっとだけ理解できるようになります。

迷っていても、自分の人生はここから動かせる

僕はずっと、「自分は何者なのか」「何がしたいのか」が分からないまま、
ただなんとなく働いて、なんとなく日々を過ごしていました。

そんな自分を、情けなく思うこともありました。
でも今では、「迷っていた時間こそが、すごく大事な時間だった」と思えるようになりました。

やりたいことが分からないのは、悪いことじゃありません。
それは、自分の本音に向き合おうとしている証拠です。

すぐに答えが出なくても、まずは自分の“好き”や“心が動くこと”に気づくだけでも十分です。
そして、その中から「これならやってみたい」と思えることをひとつ選んで、少しずつ動き出せばいい。

大切なのは、他人の評価ではなく、自分がどう感じるかを大事にすること
どんな小さな一歩でも、それはちゃんと“自分の人生を生きる”ことにつながっています。

今、もしあなたが同じように「自分の適性がわからない」「何をしたらいいのか分からない」と悩んでいるなら、
どうか焦らず、自分と向き合う時間をもってみてください。

きっと、あなたにしか歩めない道が、少しずつ見えてくるはずです。

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