40代目前で気づいた“何も持っていない自分”|フリーター生活から人生を立て直すまでの記録

気づいたときには、僕の人生には“何もなかった”んです。

もうすぐ40歳という年齢になって、ふと立ち止まって自分を見つめてみたら、そこにあったのは、何の実績もない、何者でもない自分でした。

正社員のキャリアは途中で途切れ、現在はアルバイト生活。
貯金はほとんどゼロ、恋人もいない。
実家暮らしで両親と暮らしながら、生活のためにディーラーと居酒屋のダブルワークで日々をやりくりしていました。

そんな僕が変わるきっかけになったのは、ある日アルバイト先で見かけた10歳年下の後輩の姿でした。

彼は会社内で信頼を集め、彼女と一緒に充実した日々を送っていた。
年齢は10歳も下なのに、彼の姿がまぶしく見えて仕方なかったんです。

その瞬間、思ったんです。

「自分は、何をしてきたんだろう?」

それまでの自分の“空っぽさ”にようやく気づいた瞬間でした。

このブログ記事では、僕がそこからどうやって立ち直ろうとしたのか、
うつ病やパワハラの経験をどう乗り越えてきたのか、
そして今、人生をどう再構築しようとしているのか――
そのリアルな記録をまとめています。

今、人生に行き詰まりを感じている方。
何も持っていない自分に焦りや不安を感じている方。
そんなあなたに、少しでも届く内容になっていれば幸いです。

第1章|うつ病とパワハラで止まった僕の人生

僕が「もうダメかもしれない」と思ったのは、正社員として働いていたある自動車関連の会社でのことでした。

まだ30代前半。社会人として本格的に自立したいという思いで入社したものの、現実は理不尽の連続でした。
上司からの激しい言葉、毎朝のように全社員の前で怒鳴られる日々、人格を否定するような言葉の数々…。

「お前みたいなやつに給料なんて払いたくない」
「本当に使えないな」

そんな言葉を浴びながら、自分の存在価値すらわからなくなっていきました。

最初のうちは我慢していました。
「社会ってこんなものだ」と思い込もうとして、ミスを減らすためにメモをとり、休日にも仕事の復習をして、どうにか認められようと必死でした。

でも、心と体は正直でした。

夜、眠れなくなる。
朝、目が覚めると同時に吐き気がする。
出勤前の駅のホームで、涙が止まらなくなる。

気づいたら、病院の診察室で「うつ病です」と言われていました。

正直、そのときはホッとした部分もありました。
「もう頑張らなくてもいい理由ができた」と、自分を少しだけ許せたからです。

でも同時に、社会人としての自信も、将来のビジョンも失ってしまいました。
「もう一度働けるのか?」という不安がずっと頭を離れなかった。

そんな僕が選んだのが、“正社員じゃない働き方”――つまりアルバイトでした。
心と体に過度な負担をかけず、少しずつ社会復帰の感覚を取り戻すために、ディーラーで洗車や車内清掃のアルバイトを始めたのです。

この選択は、当時の僕にとってはベストだったと思っています。
でも同時に、自分の中に「これは一時的な仮の姿だ」という引け目も常にありました。

このあと、居酒屋のアルバイトも始め、ダブルワークで生活を支える日々が続いていきます。
でも、ただ働くだけでは、人生は変わらない。
それに気づくまでは、まだ少し時間がかかりました。

第2章|ディーラーと居酒屋のダブルワーク生活で見えた限界

社会復帰の足がかりとして始めたディーラーでのアルバイト。
洗車や車内清掃といった作業は単純ではあるけれど、黙々と仕事に集中できる環境は、心がまだ本調子でない僕にとっては安心できる場所でした。

ただ、それだけでは生活が成り立ちませんでした。

実家暮らしとはいえ、車の維持費や食費、日用品、交際費などを考えると、ディーラーの時給だけでは足りなかったのです。

そこで、夜は居酒屋でのアルバイトを始めました。
ディーラーの仕事を終えたあと、そのまま夜のシフトへ。
夕方から深夜までホールを走り回り、食器を洗い、ドリンクを作り、片づけをして帰宅する。
そして数時間後には、また朝からディーラーへ――。

そんな日々が始まりました。

最初のうちは、「頑張って働けば、きっと道が開けるはず」と信じていました。
でも、時間が経つにつれて、僕の中にある違和感が大きくなっていったんです。

「働いてるのに、なぜか何も残らない」
「頑張っているのに、少しも前に進んでいない気がする」

実際、ダブルワークをしているときの僕の生活は、
“時間をお金に換えているだけ”でした。

生活費に消えていくバイト代。
スキルやキャリアには結びつかない労働。
何より、毎日ただ疲れて寝るだけの生活に、未来への希望を見いだせなくなっていたのです。

その頃、周囲の同年代は、正社員として安定した仕事に就き、家庭を築いていました。
SNSには、結婚式や子どもの写真、海外旅行の投稿が並ぶ。
そんな“普通の幸せ”が、あまりにも遠く感じました。

「このままじゃ、何も変わらない」
「ただ働くだけじゃ、人生は前に進まない」

そう思うようになったのは、心も体も限界を迎え始めていたからかもしれません。

僕はこの時、ようやく「努力の方向性を間違えていた」ことに気づきました。

無我夢中で働くことが悪いわけじゃない。
でも、何の目的もなく働き続けても、ただ“消耗”していくだけ。
人生を変えるには、行動だけでなく、考え方そのものを変える必要があったんです。

そして、僕は行動を止め、思考を始めました。

第3章|「何もないまま歳を重ねた現実」と向き合う覚悟

ある日ふと、自分の年齢に意識が向きました。
「もうすぐ40歳か……」
ただの数字なのに、そのときだけはやけに重く感じました。

気づけば、周りの同年代は安定した生活を築きはじめていました。
正社員として働き、パートナーと家庭を持ち、子どもを育て、マイホームの話をしている。
普通に考えれば「当たり前」のことなのかもしれない。
でも、僕にはその“当たり前”が、あまりにも遠かったんです。

フリーター生活。
貯金ほぼゼロ。
恋人もいない。
キャリアもない。
誰かに必要とされている実感もない。

「自分は何をしてきたんだろう?」

そんな言葉が、ふと頭に浮かびました。

振り返ってみると、僕は“なんとなく”生きてきたような気がします。
目の前のことに必死で、流されるように働いて、疲れて、また次の日が来る。
「こうなりたい」という目標もないまま、気づけば38歳になっていました。

怖かったです。
年齢を重ねても、何も積み上げられていない自分を直視するのが。
SNSを見れば、友人や知人の充実した生活が目に入る。
比べる必要なんてないのに、勝手に比較しては、心がすり減っていく。

でも同時に、ようやく覚悟が決まりました。

「もう、過去を悔やんでも仕方ない」
「これからの生き方で、全部変えていこう」

“今のままじゃダメだ”と心の奥底でずっと思っていた。
でもそれを見て見ぬふりしていたのは、他でもない、自分自身でした。

大事なのは、過去を否定することじゃない。
“今からどうするか”を考えて行動すること。

僕は、変わることを決意しました。
他人の評価ではなく、自分にとっての「幸せとは何か」をちゃんと考えて、それに向かって歩き出す。
たとえ時間がかかっても、少しずつでも、自分の人生を取り戻したい。

第4章|本との出会いが教えてくれた「無知の怖さ」

「これまでの人生、何も積み上げてこなかった」
そう自覚した僕は、自分を変えるためにまず“知ること”から始めることにしました。

何をしたらいいのかも、どう変わればいいのかもわからない。
だから、正しい情報を得るために、とにかく本を読むことからスタートしたんです。

最初に手に取ったのは、橘玲さんの**『バカと無知』**という本でした。
この本に書かれていた言葉は、まさに今の自分に突き刺さりました。

「人は“知らないこと”のせいで損をし、
“知っているふり”をすることで人生を壊していく。」

正直、読んでいて心が痛くなりました。
なぜなら、まさにそれが過去の僕だったからです。

知識もないのに、分かったようなふりをしていた。
本当は迷っているのに、周りに弱さを見せられなかった。
気づけば、間違った判断を繰り返し、何も得られないまま時間だけが過ぎていった。

僕は、無知だったんです。
しかも、その無知を自覚せずに生きていた。

でも、この本との出会いで「知らない自分を認める勇気」が持てるようになりました。
そして、「これから学べばいい」と思えるようになったんです。

そこから僕は、本を読み漁りました。

  • 自己啓発書
  • 心理学
  • 歴史や宗教
  • 哲学やビジネス書

どれも、20代の頃にはまったく興味がなかったジャンルです。
でも、読み進めるたびに、少しずつ自分の思考が変わっていくのがわかりました。

・物事を多角的に見る力
・自分を俯瞰する視点
・他人と比べることの無意味さ

知識を得ることで、今まで見えなかった“道”が少しずつ見えるようになってきたんです。

知ることは怖い。
でも、知らないままのほうがもっと怖い
そう心から思えるようになったのは、読書を通じて“自分と向き合う時間”ができたからでした。

第5章|何もなかった自分が選んだ、人生を変えるための第一歩

38歳。
キャリアも、貯金も、恋人も、何もなかった僕。
周囲と比べて落ち込む日々、ダブルワークで疲弊する毎日、本で知識を得ても、すぐに結果が出るわけじゃない。

でも、ようやくわかったことがあります。

人生を変えるために必要なのは、「すごい行動」じゃなくて「小さな一歩」だと。

だから僕は、できることから始めることにしました。
毎日、本を1ページでも読む。
気になった考えをメモに書き出す。
SNSで、自分の言葉を少しだけ発信してみる。

そんな小さなことから、毎日の行動を変えていきました。

最初は怖かったです。
「今さら何を始めても意味がないんじゃないか」
「また失敗して、挫折するんじゃないか」
そんな不安が何度も頭をよぎりました。

でも、不思議なことに、ほんの少しでも行動を変えると、気持ちも変わっていくんです。

✔ 以前はぼんやりしていた将来のイメージが、少しずつクリアになる
✔ 他人の成功に嫉妬する代わりに、「自分も頑張ろう」と思えるようになる
✔ 僕の言葉に共感してくれる人が、少しずつ現れ始める

「何もないから、何もできない」のではなく、
「何もなかったからこそ、何にでも挑戦できる」のだと思うようになりました。

僕が選んだ“第一歩”は、こうしてnoteやブログで、自分の人生を言葉にして発信することです。

誰かの役に立つことはできないかもしれない。
でも、かつての自分のように悩んでいる人が、どこかでこの文章に出会って、少しでも勇気を持ってくれたら――
それだけでも、僕が生きてきた意味はあるのかなと思えるようになりました。


🔚あとがき|これから、僕が人生を積み上げていく記録へ

僕はまだ何者でもありません。
収入が安定しているわけでもなければ、特別な才能があるわけでもない。
だけど、自分の人生を他人任せにせず、自分の意志で歩こうと決めたところです。

このブログは、そんな僕の再出発の記録です。
うつ病、パワハラ、フリーター生活、そして学び直し――
すべてを正直に綴っていきます。

40代目前、ゼロからの再スタート。
あなたがもし同じように「遅すぎるかも」と感じていたら、声を大にして伝えたいです。

大丈夫。気づいたときが、人生のスタート地点です。

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