40代で無職になった僕が、会社を辞めて見つけた“後悔しない働き方”

「40代で無職になるなんて、もう終わりだろう——」
そんな言葉が何度も頭の中をよぎりました。

仕事を辞めたのは40歳のとき。
転職先も決めずに退職した僕に対して、周囲は心配というより、呆れと不安の入り混じった視線を向けてきました。
「本当に大丈夫なの?」「次、決まってるの?」
そんな言葉にうまく返せず、自分でも「もしかして、とんでもない選択をしてしまったんじゃないか」と不安に襲われる毎日でした。

それでも僕は、自分の人生をやり直すために、一度すべてをリセットする必要があると思ったんです。
焦りと不安を抱えながら、それでも会社を辞めた僕が、最終的に見つけた“後悔しない働き方”とは何だったのか。

この記事では、40代で無職になった僕の体験と、そこから気づいた人生の選択についてお話しします。

第1章:会社に残る“安心”より、将来への“不安”が勝った理由

僕が最後に勤めていたのは、地方の小さなモータース会社でした。
社内の人間関係は良好で、仕事にもある程度慣れていて、特に大きな不満があるわけでもありませんでした。
一見すると安定した日々。でも、心の奥では常に「このままで大丈夫なのか?」というモヤモヤを抱えていました。

というのも、会社の将来性に大きな不安があったからです。
社長は80歳を超えていて、経営方針や価値観は昔のまま。
売上は下降気味で、社員も高齢化が進んでいる。
このまま何の変化もないまま時間が過ぎて、もし50代になったときに会社が潰れたりしたら…自分は一体どうすればいいのか?

そんな不安が日に日に強まっていくなかで、ふと思い出したのが、昔親から言われたひとことでした。

「35歳を過ぎると仕事なんて見つからなくなるぞ」

その言葉が頭から離れず、「今を逃したら、本当にもうやり直せないかもしれない」という焦りに変わっていきました。

安定を取るか、後悔のない人生を取るか。
迷いに迷った末、僕は“会社を辞める”という決断を下しました。

第2章:転職先なしの退職決断に、周囲は全員“苦笑い”

「会社、辞めました」
そう友人や知人に伝えたときの反応は、想像していた以上に冷ややかなものでした。

まず返ってくるのは決まり文句のような一言。
「えっ、次はもう決まってるの?」
「いや、まだ何も…」と正直に答えると、彼らの表情が一瞬こわばり、苦笑いに変わります。
“この人、本当に大丈夫?”と、言葉には出さなくても明らかにそう思っているのが伝わってきました。

親からも、「せめて転職先を決めてから辞めるべきだった」と何度も言われました。
「無職の40代なんて、誰が雇ってくれるんだ」と。

その言葉を聞くたびに、心がざわつきました。
「自分はとんでもないことをしてしまったのかもしれない」
「人間関係まで壊れてしまうんじゃないか」
そんな不安や後悔の感情が、じわじわと押し寄せてきました。

でも、どれだけ怖くても、会社を辞めた決断だけは曲げたくなかった。
それは“逃げ”ではなく、自分の人生を立て直すための“選択”だったからです。

第3章:ハローワークで知った「40代でもまだやり直せる」という現実

退職後、まず僕が向かったのはハローワークでした。
正直、あまり期待はしていませんでした。
40代・無職——この肩書きでは、選べる仕事なんてほとんどないだろうと、どこか諦めていたのです。

ところが、窓口の担当者と話す中で、思っていたよりも状況は悪くないことに気づかされました。

「今は70歳まで働く時代ですからね。40代前半なら、まだまだ就職先はありますよ」

その言葉に、正直驚きました。
世の中が思っていた以上に変わってきている。
40代=もう終わり、ではない。
それどころか、社会は“経験”を求めている部分もあるということに気づかされたんです。

もちろん、何でも自由に選べるわけではありません。
若い世代より選択肢は狭くなるのも事実です。
でも「もう無理だ」と自分で自分を見限る必要はない——そんな現実に触れたことで、少しだけ心が軽くなりました。

不安でいっぱいだった僕の心に、ほんの少しの希望が差し込んだ瞬間でした。

第4章:フリーランスという生き方で、自分の人生を取り戻す

ハローワークで「40代でもまだやり直せる」と言われたとき、僕の中でひとつの思いが強くなりました。

どうせ働くなら、自分の価値観を大事にしたい。
誰かの顔色を伺いながら、古い体質の会社で不安を抱えて生きていくよりも、もっと自由に、もっと納得できる形で働きたい——そんな気持ちが心に芽生えてきたんです。

そこで選んだのが「フリーランス」という道でした。

もちろん、会社員と違って毎月安定した収入があるわけではありません。
全部自分で決めなければならないし、失敗すればすべて自己責任。
それでも、自分の力で道を切り開いていけるという感覚は、これまで味わったことのないものでした。

怖くなかったわけではありません。
何度も不安に押しつぶされそうになったし、「やっぱり会社にいたほうがよかったんじゃないか」と思ったこともありました。
それでも今は、自分で選んだこの道に後悔はありません。

なぜなら、初めて“自分の人生を自分で歩いている”と感じられるようになったからです。

まとめ:40代で無職になって気づいた、“人生の主導権”を取り戻すということ

40代で無職になるというのは、やはり大きな不安と焦りを伴います。
僕自身、「この選択は間違っていたんじゃないか」と悩んだ日もありました。
周囲の反応も冷たく、孤独を感じることも多かったです。

でも、それでも僕は会社を辞めたことを後悔していません。

なぜなら、自分の人生の舵を自分で握ることができたからです。
たとえ将来に不安があっても、自分で選んだ道なら納得できる。
行動することでしか見えない景色が、確かにありました。

今、この記事を読んでいるあなたがもし40代で無職や転職に悩んでいるとしたら、声を大にして伝えたいことがあります。

「まだ、間に合います」

年齢を理由に諦めるのではなく、自分の価値を信じて一歩踏み出してほしい。
焦る気持ちも不安も、すべて前に進む原動力に変えられるはずです。

人生の選択に“正解”はありません。
でも、“納得”できる選択は、自分で動いた先にしかないと僕は思っています。

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