仕事を休むのが怖かったあなたへ。休職に踏み出せなかった過去の自分に伝えたいこと

「会社に行きたくない」「限界かもしれない」
そう思っても、なかなか仕事を休む決断はできないものです。
自分の責任感や周囲への気遣いが強い人ほど、限界を超えても頑張り続けてしまいます。

この記事では、実際に心身の不調から休職を決意した筆者の実体験をもとに、「なぜ休む勇気が持てなかったのか」「休職して初めて気づいたこと」などを赤裸々に綴ります。

もしあなたが今、仕事を休むべきか悩んでいるなら、この記事が少しでも背中を押すきっかけになれば幸いです。


仕事を休むのが怖かった理由とは?

「甘えと思われたくない」という気持ち

「もうダメかもしれない」
そう思ったことは何度もありました。けれど、会社は休まなかった。
その理由はシンプルで、「休む=サボり」「周囲に迷惑がかかる」と思い込んでいたからです。

真面目な人ほど、自分が休むことで誰かに負担がいくことに強く罪悪感を感じてしまいます。
その結果、無理をしてでも出社し続け、心や体が壊れるまで頑張ってしまうのです。

「自分だけが弱いのでは」と思い込む

他の同僚たちは普通に働いている。
それなのに、自分だけが辛いと感じるのは「自分の精神が弱いからじゃないか」と、どこかで自分を責めていました。

実際には、表に出さないだけで多くの人が限界ギリギリで働いています。
しかし、苦しさを表に出せない空気の中で、自分の不調に“気づかないふり”をしてしまうことが多いのです。


体が動かなくなった朝が、人生の転機だった

ある朝、目覚ましを止めた後、布団から起き上がれませんでした。
頭では「会社に行かなきゃ」と思っているのに、体がまったく言うことを聞かない。
気づけば涙が出ていて、自分でも何が起きているのかわかりませんでした。

その日、ボクは初めて心療内科の扉を叩きました。
診断は「自律神経失調症」。
そして先生から言われた言葉は、今でもはっきり覚えています。

「限界まで頑張ってきたんですね。今は“休む”ことが必要です」


休職は“逃げ”ではない。自分を守るための選択

「仕事を休む=悪いこと」ではない

休職を選んだことに、最初は罪悪感しかありませんでした。
「周りは働いてるのに、自分だけが休んでる」
「会社に申し訳ない」
そんな気持ちが、常に頭の中を占めていました。

でも、しばらくしてこう思うようになりました。

「仕事を続けていたら、本当に壊れていたかもしれない」

今振り返ると、あのとき休んで本当によかったと思います。
心と体が健康でなければ、仕事も人間関係も、人生そのものも崩れてしまうからです。

「誰かに迷惑をかけない人生」は存在しない

“迷惑をかけたくない”という思いは、裏を返せば「自分が全部なんとかしなきゃ」という思い込みでもあります。
でも、人はひとりで生きていけません。
調子が悪いときには誰かに頼り、元気なときには他の誰かを支える。
それが社会の本来の姿です。


休職中に感じた空白と向き合う時間

最初の数日は“焦りと不安”の連続

休職した直後は「やっと休める」という気持ちと同時に、「こんなことで本当に良かったのか?」という不安が押し寄せました。

  • 自分は社会の役に立っていない
  • このまま復帰できなかったらどうしよう
  • もう元のように働けないんじゃないか

毎日が空白で、意味のない時間のように思えました。
でも、実はその時間こそが**“自分を取り戻す時間”**だったのです。

少しずつ日常を取り戻していった

散歩をして、陽の光を浴び、深呼吸をする。
小さなことから始めて、少しずつ日常のリズムを取り戻していきました。
その過程で、今までどれだけ自分を置き去りにしていたかにも気づきました。

「元気に見えるけど、心が壊れていた」
そんな自分を、ようやく認めてあげることができたのです。


仕事を休むか迷っている人に伝えたいこと

今、このページを読んでいるあなたは、きっと「もう無理かもしれない」と感じているのだと思います。

それでも、

  • 「自分がいなければ仕事が回らない」
  • 「こんなことで会社を休めない」
  • 「家族にも迷惑がかかる」

そんな思いに押しつぶされそうになっているのではないでしょうか。

でも、どうか思い出してください。

あなたが壊れてしまったら、元も子もないんです。
会社も家庭も、あなた自身が健康でなければ何も始まりません。

休むことは悪いことではありません。
むしろ、“回復するための一歩”です。


まとめ:休むことは「弱さ」ではなく「強さ」

ボクが伝えたいのは、たったひとつのこと。

「休む勇気」こそが、あなたを守る力になるということ。

頑張り続けてきたあなただからこそ、限界のサインに耳を傾けてください。
必要なのは、あと少しの勇気だけ。
それは、仕事を辞める勇気でも、逃げる勇気でもなく、“自分を大切にする勇気”です。

この経験が、同じように悩んでいる誰かの心を、少しでも軽くすることを願っています。

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