「新入社員だけどもう辞めたい」その前に知っておくべき5つの現実【体験談あり】
大学を卒業して、夢や希望を持って就職したはずなのに──
「なんか思ってたのと違う」
「このまま働き続けるのがつらい」
「もう辞めたいかも…」
そんなふうに悩んでいませんか?
実は、新卒1年目の早期退職はめずらしくありません。
SNSやネット記事でも「新入社員が1日で辞めた」なんて話題をよく目にしますよね。
でも、感情のままに辞めてしまうと、その後のキャリアや人生に大きな影響を与えてしまうことも…。
この記事では、実際に2回の退職経験がある筆者が、「新卒で会社を辞めたい」と思ったときに知っておくべき5つのポイントをお伝えします。
春は誰もが不安定になる時期|今の不調は一時的な可能性も

春は、新しい生活が始まる人が多い時期。
入学式や入社式、配属や異動など、環境がガラリと変わります。
実はこの時期は1年の中で最も自殺者数が多いとも言われていて、メンタルが不安定になりやすい季節です。
新入社員として配属された先に苦手な人がいたり、慣れない仕事に神経をすり減らしていたり──
そんな状態なら、誰でも「辞めたい」と感じてしまって当然です。
まずは「自分だけが苦しいわけじゃない」と知って、少しでも心を軽くしてください。
早期退職はキャリアに大きなダメージを与える

「このままじゃ無理だ、もう辞めよう」と思っても、新卒での早期退職にはリスクがあります。
特に、就職してすぐに辞めてしまうと──
- 面接で「なぜ辞めたのか?」と必ず聞かれる
- 「またすぐ辞めるのでは?」と疑われる
- 転職活動がうまくいかなくなる
など、あなたの評価にマイナスがつく可能性が高いです。
特にブラック企業ではない普通の会社を「耐えられないから」と辞めてしまうと、将来的に選べる選択肢が狭まってしまうかもしれません。
社会保険・失業手当などの制度が使えない場合も

会社を辞めた後、生活費を支えるために必要なのが失業手当。
でもこの制度、実は「1年以上雇用保険に加入していたこと」が受給の条件なんです。
つまり──
- 入社して数日~数ヶ月で辞めると受給資格なし
- 生活費ゼロの状態から再スタート
- 収入がないまま転職活動に突入
という状況に陥る可能性があります。
制度を活用するためにも、最低でも1年間は働くことが得策です。
退職金はすぐにはもらえない

「辞めたら退職金がもらえる」と思っている人もいますが、それは大きな誤解。
まず、退職金は会社の義務ではありません。
制度があっても、多くの場合は「数年以上勤務した社員」が対象です。
一般的には3年以上勤務した人に対して大きな金額が支給されることが多く、入社1年未満では退職金ゼロ、というのが現実です。
本当にブラック企業なら“戦う準備”を

もしあなたの会社が──
- パワハラ・セクハラが横行している
- サービス残業が当たり前
- 休みが取れない、給与明細に不正がある
というような明確なコンプライアンス違反をしている会社であれば、すぐに辞めても問題ありません。
ただしその際は、必ず「証拠」を残すことが重要です。
たとえば:
- ハラスメントの会話を録音
- 上司からの命令を記録
- メールやLINEのスクショ保存
こうした証拠があれば、労働基準監督署や弁護士に相談したときに、有利に話を進めることができます。
結論|感情で辞める前に、1年だけ続けてみよう
「辞めたい」と思ったとき、一番大切なのは冷静に今の自分の状況を見つめ直すことです。
確かに会社を辞めれば、今の苦しさから解放されるかもしれません。
でもその先にあるのが、
- 就職活動のハードルの高さ
- 社会制度を使えない現実
- 金銭的な不安定さ
だとしたら、後悔してしまうかもしれません。
最低でも1年頑張ってみてください。
その中で得られるスキルや人脈は、将来きっとあなたの武器になります。
そしてどうしても耐えられないなら、証拠を用意して正しく辞める準備をしましょう。
あなたの人生は、あなた自身が守るもの。
後悔しない選択ができるよう、情報と備えを持って行動してください。